東亰 / 中里和人

東亰 / 中里和人

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商品詳細

東京の北東エリア。周りを川(荒川、隅田川、旧中川、北十間川)に囲まれた三角地帯に向島の街が広がっている。
今も向島には、戦災やバブル経済の時期をすり抜けた、古い木造住宅、長屋、町工場、入り組んだ路地迷路が奇跡的に残っている。
その風景の中に入っていくと、すぐに方向感覚をなくしてしまう。迷子のように街をさ迷っていると、人が都市に棲息しながら積上げてきた、遜色しない景色の古層が見えてくる。
東京の中、日本の中から消えてしまった、都市の原風景が懐かしい記憶となって甦ってくる。
その懐かしさは、昭和の懐かしさを通り越し、そのまま大正や明治にまで遡っていくようだ。
明治維新を迎えた江戸は、京都に対する東の都として、東京と改名された。しかし、この名に異義を唱えた江戸の人たちは、京の字に横棒を書き加え、自ら東亰 (とうけい)と呼んだ。東亰は明治の初頭にかけて使われていたのだが、その名はいつしか霧のように消え果ててしまった。
明治の中途で姿を眩ませた街・東亰。そんな幻のような原風景の街を現代の向島に視た。(「あとがき」より)

木土水
2006年・初版
28.5×21.7cm
96p
帯付き

状態◇小口に小さなシミ、天に薄い汚れ、表紙角にスレ・ツブレ、P.7のページ隅余白部分にちいさなシミあり

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